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「試作の詩作」
作品制作のための「詩」のようなもの 思いつくままに
2010年のテーマは「声」、その他いろいろ




「ミルキーウェイのその下で」

二十六時 見上げればミルキーウエイにおおわれて
無数の星星がこぼれ落ちてくる
その星のひとつでも掴んでみたくて
両手をさしのべて
何度もふわりと宙を握った




「はやぶさ」大気圏突入

君の歓喜の声が
地球に届いた瞬間だ
オレンジ色の光の筋は
小惑星イトカワから繋がっている
大きな夢への光跡だ


「道」

生まれたばかりの風を孕み走り出す
未来へつながる道をさがして



「夢紡ぎ」

撚って一筋の糸を紡ぎ
縦糸は希望の光
横糸は前へ踏み出す力
たて糸よこ糸織り込んで一枚の夢が織りあがる




「泥中より光を求めて」

あなたはずっと泥中に眠っていた
ゆっくりと陽光を浴び雨を受け
泥の中からまっすぐに伸び
やがて水面を埋め尽くす
暁の空に向かいふっくらとふくらんだ蕾が
その朝ためらいながら 光に透ける花蓮となった
そしてまあるく広がる葉の中心には
朝露が透明の小宇宙をそこに創りだす



「歩いてきた道」
−母へ−

ずっと歩いてきたその道は
凸凹だったり 険しい山道だったり
その手 その足 その背中は
確かに私の道標となっている


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